彼岸花には葉っぱはないのか?
日本各地の野山、田んぼの畦などで見られる彼岸花は、ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草です。種子では増えず、中国から持ち込まれた、たった一つの球根から全国に広がったと言われています。人の手で。だから、深い山には生えておらず、決まって人里近くに生えています。名前の通り、彼岸の頃に特徴のある大きな赤い花を咲かせます。(白花や黄花も有)収穫間際の黄金色になった稲とのコントラストが綺麗ですね。
花をよく見てみると、葉っぱが見当たりません。実はヒガンバナは球根からいきなり花が出てきて、花が枯れた後から葉が出てくるという、少し変わった生態をしています。花と葉が別々の時期に出るので、「葉見ず花見ず」などともよばれます。多くの植物は春先に芽を出し、夏の暑い時期に葉を繁らせ、秋に枯れます。ところがヒガンバナの葉は全く逆で、寒い時期に色濃く繁り春先に枯れてしまいます。地上部は何もない状態で夏を越し、彼岸頃になると花が出てくるのです。夏場に草刈の影響を受けない生態というのも、これだけ全国に自生しているかのように増えた理由の一つかもですね。
ヒガンバナの葉(画像は他からいただきました)
全草毒があり、害虫やネズミ、モグラ避けに植えられたようですが、毒は水溶性のため、戦時中は非常食として食べられたとも言われています。「曼珠沙華」「幽霊花」など多くの異名があり、花言葉も「情熱」「独立」「再会」「あきらめ」「転生」「悲しい思い出」「想うはあなた一人」「また会う日を楽しみに」など色々あり、暮らしと結びついてきた花であることがわかります。
関連記事
-
-
小型船舶の免許更新に行ってきた
気が付けば1年以上前に期限を迎えていた小型船舶の免許。5年に一回更新なのですが、 …
-
-
生育のよくなかった多肉ガーデンを速攻でリニューアル
なかなか思うように多肉が育たない花壇。土の層が10センチ程と薄いうえに土そのもの …
-
-
神戸国際会館屋上の SORA Garden へ行ってきた
言わずと知れた西畠清順氏がプロデュースした庭園です。前々から行ってみたいと思って …
-
-
奈良・学園前プロジェクト始動!
以前、茨木市南春日丘の新築でお世話になりました建築家の島隆男さんより、新規植栽案 …
-
-
同業他社よりお安く提供できる理由 ~25周年を振り返って~
昨日、「レンタル植物の値段が他社より安いみたいですが、ホームページに書かれている …
-
-
青木ケ原樹海の植生からから学んだこと~GW富士五湖巡りのオマケ~
青木ヶ原では、溶岩の流下から現在まで約1200年が経過しています。植物にとって …
-
-
新型コロナ対策として日常生活で心掛けるべきこと
ライングループの知人から、有益そうな情報がまわってきました。 日常生活で無理せず …
-
-
そろそろ寒さに弱い植物の冬対策をしていかなければなりませんね
ここ最近は暖かかったですが、今週末から急に寒くなるようです。寒さに弱い植物は、順 …
-
-
蕎麦は冷たいのに限る、油性ペンキ塗りは晴れた日に限る
昨日は日曜だったけどちょい用で京都へ行って、その後大津をまわって帰ってきました。 …
-
-
今年の紅葉狩り第一号は 綾部市 安国寺
安国寺は、14世紀半ば、室町幕府の初代将軍、足利尊氏により創建された由緒ある寺院 …


