賃貸経営気まぐれ回顧録 ~賃貸住宅の現状・保証金編~
私が賃貸経営を始めた20数年前、大阪では当初預り金は皆保証金と言っていました。そして、解約時いくら引きという文言とセットになっていました。今でもテナントはなぜかこの言い方が主流ですが、住居に関したらほぼなくなってしまいました。昔はよその地域の言い方のようで違和感を覚えた敷金、礼金という言い方ですね。でもこれに慣れたら、逆に保証金、解約引きという言い方に違和感を感じるようになるから面白いものです。
「保証金50万、解約時20万引き」という言い方と、「敷金30万、礼金20万」という言い方は実態は同じです。これは私の憶測ですが、保証金と敷金を混同する人がいて、「解約時に保証金から大きく引かれた、現状回復にはそんなにかからないはずなのに、保証金を返せー」といった声が全国に広まり、皆なんとなくこのイメージのつきまとった保証金という言葉を使わなくなってきたのではと思っています。
それにしても20数年前は、保証金10ケ月などあたりまえ、新築だとさらに建築協力金という名目でお金をもらうこともありました。それが今では、少し古い物件になれば敷金ゼロ、礼金ゼロがあたりまえに。仲介業者に渡す手数料も2ケ月分、3ケ月分とエスカレート。逆に借りる側は仲介手数料半月分かゼロに。さらにフリーレントは何ヶ月とか、入居祝い金はないのかとか、ひどい場合には個人的にバックマージンを求められたりと、完全に立場が逆転してしまった印象です。
もう、明らかに供給過剰とわかっているのに、税制は相変わらず相続税と絡ませたりして新築を建てさせようとする。建築会社も新築を建ててもらいたいたいから、30年家賃保証などと言って建てさせる。(これは今よく問題になっている通り、必ずといっていいほど数年後に保証家賃は下げられる)そして敷金ゼロで台頭してきたのが保証会社。仲介業者も管理業者もそうだけど、皆大家を食い物にして成り立っているではないか。全国の大家さん、騙されたらあきませんよー
ま、管理会社には助けられることもあるので、それはまたの機会で~
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